躁鬱病は治療法が確立されており、症状の改善が可能

自殺のリスク

気分安定化剤で気分の波を穏やかにする

躁鬱病には、死のリスクも付きまといます。といっても、病気によるものではありません。自殺というリスクです。躁状態のときが元気な分、鬱状態に変移すると気持ちの落ち込みが激しくなり、自殺衝動なども大きくなります。また、躁状態にあったときの言動や行動を激しく後悔してしまうこともあります。躁鬱病による自殺のリスクは、鬱病による自殺のリスクより高いといわれています。特に日本では自殺者も多く、その方法なども広く知れ渡っています。そのため、注意は必要不可欠なのです。

躁鬱病の治療薬には何があるか

特に注意しなければならない時期が、鬱状態から躁状態に変移したときです。この移り変わりの時期は、気分が落ち込んでいるのに行動的になってしまうことがあります。つまり、自殺願望などがある場合、そのまま行動に移しやすくなってしまうのです。そのため、精神科や心療内科でも躁鬱病は重く受け止められ、躁状態が酷いときなどは入院が必要になる場合もあります。しかし、普段から治療を行っておけば、気分の波が必要以上に大きくなることもなく、そこまでの心配も必要ありません。治療には様々な向精神薬が用いられ、気分の安定を図ります。向精神薬によって、気分をフラットな状態に保つことが大事なのです。躁鬱病はリスクもある病気ではありますが、普段からしっかり治療しておけば問題なく社会生活などを行うこともできます。だからこそ、治療が必要となり、さらに治療を始めるまでが早ければ早いほど良いのです。

躁鬱病と診断されると、気分安定化剤の服用が治療の基本になります。気分安定化剤とは、躁鬱病による気分のアップダウンの波を穏やかにし、激しい躁状態やうつ状態を起こさないように治療する薬です。 普通の人でも、何か悲しい事や楽しい事があれば気分は上下します。しかし、躁鬱病にかかった人の場合は、比較にならないほど長期間にわたって苦しかったり、特にきっかけもなく躁や鬱になることも多いと言われています。 鬱の時期だけでなく、ハイテンションの躁の時期があるのが躁鬱病の特徴ですが、はたから見たら楽しそうでも、酷くなれば社会的な信用を失う恐れもあるのです。単に楽しい気分で終わらないからこそ、れっきとした治療が必要な病気であるとも言えるでしょう。 劇的な躁状態を伴う1型の躁鬱病のほかに、1型ほど酷くはないものの、軽躁状態が出現する2型の躁鬱病があります。どちらも、治療の基本は気分安定化剤です。

躁鬱病には1型と2型がありますが、どちらも躁鬱病と診断されれば気分安定化剤の服用が基本になります。古典的な薬はリーマスで、炭酸リチウムを飲むことになります。炭酸リチウムは、体の中にもともとありますが、薬として飲むと感情の波が穏やかになる事が発見されたのです。しかし、多く飲み過ぎても中毒を起こしてしまうため、時々採血してちょうどいい血中濃度かどうかチェックする必要があります。 気分の波を穏やかにする薬には、リーマスのほかに、デパケン、テグレトールなどもあります。近年では、元々てんかんの薬だったラミクタールも保険で適応の薬剤となりました。躁鬱病の人の中には、第一選択剤のリーマスで治療が難しい人もおり、副作用が酷く出て治療が困難な場合があります。選べる薬が増える事は、医師にとっても患者さんにとっても嬉しい事です。 今後は、薬以外にも、早期に診断の助けになる臨床検査の開発が期待されています。